より特異的にがん細胞を蛍光発光させる
オンコリスバイオファーマ株式会社は、11月15日、がんの体外検査薬として同社が開発を進めている「OBP-1101(テロメスキャン F35)」について、ロシアにおける特許査定を受けたと発表した。
今回特許査定を受けたのは、より特異的にがん細胞を蛍光発光させる制限増殖型アデノウイルスに関する技術。
がん細胞検出に対する特異性が高められている
「OBP-1101」は、正常な血球細胞でのがん細胞増殖を抑制する、がん検査用遺伝子改変ウイルス。同剤は、テロメスキャンの基本構造をもったウイルス遺伝子配列に、細胞膜上のCD46蛋白結合モチーフを組み込むことで、感染範囲を拡大。さらに、マイクロRNAが標的とする配列 miR-142-3pを組み込むことで、がん細胞検出に対する特異性が高められている。
同剤は、これまでの技術では検出が困難であった悪性度の高い血中の微量な生きたがん細胞(間葉系がん細胞)の検出を、可能にした。この技術は、がんの超早期発見や予後モニタリング、また治療薬選択の一助となり得るものであるとオンコリスバイオファーマは判断。国内外の研究機関および企業と共に、開発を進めている。
開発促進および知的財産権の強化を図る
オンコリスバイオファーマは、「OBP-1101」をカバーする複数の特許を既に保有している。今回の特許査定により、ロシアにおける特許保護期間は最長で2032年2月まで延長されることとなった。「テロメスキャン」を用いたがん体外検査薬ビジネスの海外展開の礎が、増強されることになったと、同社はしている。
同社は今後も、世界各国での「テロメスキャン」の開発促進および知的財産権の強化を図るとしている。
(画像はオンコリスバイオファーマの公式ホームページより)

OBP-1101(テロメスキャンF35)に関するロシアにおける特許査定のお知らせ - オンコリスバイオファーマ株式会社
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