遺伝子組み換え型のサブユニットワクチン
グラクソ・スミスクライン株式会社は、11月17日、帯状疱疹予防ワクチン「Shingrix(アジュバント添加の帯状疱疹組み換えワクチン)」が、50歳以上の成人を対象とする承認を米国食品医薬品局(FDA)より取得したと発表した。
この発表は、英国グラクソ・スミスクライン社が10月23日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。「Shingrix」は、生ワクチンとは異なる遺伝子組み換え型のサブユニットワクチン。
米国では、推定100万例が毎年発症
帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の再活性化によって発症する疾患。通常の症状としては、痛みを伴うかゆい発疹が体の片側に発現し、2~4週間続く場合もある。この痛みは、しゃく熱感や電気ショックのような痛み、刺すような痛みと表現されることが多い。米国では、推定100万例の帯状疱疹が毎年発症しているという。
「Shingrix」は、抗原である糖タンパクEと、アジュバントシステムAS01Bとを組み合わせた帯状疱疹予防ワクチン。VZVの再活性化に対する人体内の免疫システム細胞は、加齢に伴って効果的な反応が起こしにくくなる。同ワクチンは、この免疫力低下の克服を可能にするべく、強力で長期にわたる免疫反応を誘導する。
米国におけるワクチン接種率向上に対応
「Shingrix」が今回取得した承認は、38000人以上を対象として有効性・安全性・免疫原性を評価する第3相臨床試験プログラムの結果に基づくもの。これらの試験の統合解析において同ワクチンは、対象となった全ての年齢層に対し、帯状疱疹予防について90%を超える有効性を示している。
グラクソ・スミスクライン社はこの承認取得を受け、今後、米国におけるワクチン接種率向上に対応するとしている。
(画像はグラクソ・スミスクラインの公式ホームページより)

50歳以上を対象にした帯状疱疹予防ワクチンShingrix FDA承認取得 - グラクソ・スミスクライン株式会社
http://jp.gsk.com/