米メルク社が11月9日に発表
MSD株式会社は、11月17日、「PREVYMIS(レテルモビル)」の経口錠および静注用が、米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得したと発表した。
この発表は、米メルク社が11月9日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。「PREVYMIS」は、成人同種造血幹細胞移植患者におけるサイトメガロウイルス(CMV)感染および感染症の予防について、今回の承認を取得している。
終末器官の損傷を引き起こすCMV感染症
CMVは、年齢を問わず感染のリスクがある一般的なウイルス。CMV感染症は、消化管疾患・肺炎・網膜炎といった終末器官の損傷を引き起こす場合がある。また、移植後にCMV感染が生じると、移植の失敗や死亡のリスクが高まる。
米国では、多くの成人が血清CMV抗体陽性であり、血液中にCMVに対する抗体を有している。そのため、免疫能が正常であれば、初感染後にCMVの症状を発症することは極めて少ない。しかし免疫が弱まっていると、ウイルスが再活性化する場合があり、症候性疾患や他の病原体による二次感染に至ることもある。
新しいクラスの非核酸系CMV阻害剤
「PREVYMIS」は、新しいクラスの非核酸系CMV阻害剤。ウイルスターミナーゼ複合体に特異的に作用することで、ウイルス複製を阻害する。また、CMV DNAポリメラーゼ阻害剤に対する耐性変異を持つウイルスに対しても、完全な活性を発揮するという特徴も持つ。
今回のFDAによる承認は、「PREVYMIS」の主要第3相臨床試験の結果を根拠とするもの。同試験において同剤は、主要評価項目を達成している。
(画像はMSDの公式ホームページより)

PREVYMIS CMV感染および感染症の予防でFDAの承認を取得 - MSD株式会社
http://www.msd.co.jp/