遺伝子変異陽性悪性黒色腫に対する術後補助療法として
ノバルティス ファーマ株式会社は、11月9日、「タフィンラー」と「メキニスト」の併用療法がFDAの画期的治療薬指定を取得したと発表した。
この発表は、スイスのノバルティス社が10月23日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。同併用療法が今回取得した指定は、ステージ3のBRAF V600遺伝子変異陽性悪性黒色腫に対する術後補助療法としてのもの。
世界60カ国で承認されている薬剤
悪性黒色腫は、世界中で毎年新たに約200000例が診断されている疾患。このうち約半数が、BRAF遺伝子変異が認められる。悪性黒色腫のために外科的治療を受ける患者は、術後に悪性黒色腫細胞が体内に残っている可能性があるため、再発リスクが高い。高リスクの悪性黒色腫患者には、悪性黒色腫の再発リスク低減を図るべく術後補助療法が推奨されることがある。
「タフィンラー」および「メキニスト」は、BRAF V600遺伝子変異の切除不能または転移性悪性黒色腫患者の治療薬として、米国および欧州を含む世界60カ国でそれぞれ承認されている薬剤。日本においても、「タフィンラー」は単剤として、「メキニスト」は「タフィンラー」との併用において、承認を取得している。
進歩と認定したFDAに感謝するノバルティス社
「タフィンラー」と「メキニスト」の併用療法に対するFDAの画期的治療薬指定は、第3相試験であるCOMBI-AD試験の結果に基づくもの。同試験は、外科的完全切除後に同併用療法を受けたステージ3のBRAF V600E/K遺伝子変異陽性悪性黒色腫患者870名を対象に実施された。同試験において同併用療法を受けた患者群は、プラセボ群より高い3年無再発生存率を達成している。
ノバルティス社は今回の指定について、同併用療法を術後補助療法の領域における進歩と認定したFDAに感謝するとしている。
(画像はノバルティス ファーマの公式ホームページより)

「タフィンラー」と「メキニスト」の併用療法がFDAの画期的治療薬指定を取得 - ノバルティス ファーマ株式会社
https://www.novartis.co.jp/