スイスNeurimmune社との間で締結
小野薬品工業株式会社は、11月9日、神経変性疾患領域における創薬提携契約を、スイスNeurimmune社との間で締結したと発表した。
この提携契約は、同領域における新規創薬標的に対する抗体医薬品の創製を目的とするもの。Neurimmune社独自の抗体医薬創出アプローチである「Reverse Translational Medicine」技術を駆使し、小野薬品が選択した創薬標的に対するヒトモノクローナル抗体が創製されるという。
ユニークなヒト抗体の開発に注力
Neurimmune社は、スイス・チューリヒ大学からのスピンオフによる会社として、2006年に設立されたバイオベンチャー企業。医療ニーズが高い重大疾患に対する治療と予防を目的として、ユニークなヒト抗体の開発に注力している。
遺伝子組み換えヒト抗体の領域において急成長している同社は、創薬段階と臨床開発段階で有望な抗体医薬品候補を有する。その中には、米国Biogen社がアルツハイマー型認知症を対象に第3相臨床試験を実施している「Aducanumab」 や、第1相臨床試験を実施している「BIIB054」、パーキンソン病を対象に第1相臨床試験を実施している「BIIB076」も含まれる。
革新的医薬品の創製につながることを期待
Neurimmune社が持つ「Reverse Translational Medicine」技術は、特定の集団が保有する病原性蛋白に対する免疫応答機構を科学的に応用することで、効率よくヒト抗体を創出することができるスクリーニング法。高度に最適化されたバイオ医薬品の、新たな世代の薬剤創出を可能にするという。
小野薬品は今回の創薬提携において、神経変性疾患領域における革新的医薬品の創製につながることを期待するとしている。
(画像は小野薬品の公式ホームページより)

スイスNeurimmune社と神経変性疾患領域で創薬提携契約を締結 - 小野薬品工業株式会社
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n17_1109.pdf