約6900万人におよぶ中国の骨粗鬆症患者
中外製薬株式会社は、11月6日、活性型ビタミンD3誘導体「エルデカルシトール」が、中国における第3相臨床試験で骨粗鬆症患者の骨密度を有意に増加したと発表した。
「エルデカルシトール」は、骨粗鬆症を予定適応症として中国での開発が現在行われている薬剤。中国における骨粗鬆症の患者数は、現在約6900万人におよぶと推定されている。
有効性および安全性が検証されていた
骨粗鬆症の治療目的は、骨折の予防に加えて、骨折に伴う運動器の障害・内蔵機能障害・寝たきりを防止し、患者のQOLの維持・改善を図ることにある。そのため医療現場では、骨量を増やし骨折の発生を抑制する薬剤が求められている。
「エルデカルシトール」は中外製薬が創製した薬剤であり、2011年の上市以来、日本国内では骨粗鬆症治療薬として広く使用されている。中国において同剤は、2015年より第3相臨床試験を開始。骨粗鬆症患者を対象として、有効性および安全性が検証されていた。
承認申請は2018年中に行う予定
265名の患者に対して「エルデカルシトール」もしくは「アルファカルシドール」を1日1回経口投与する同試験では、投与12カ月後における腰椎骨密度のベースラインからの変化率が、主要評価項目として観察された。結果、「エルデカルシトール」を投与した患者では、「アルファカルシドール」を投与した患者よりも骨密度の増加が認められたという。
中国における「エルデカルシトール」の承認申請は、この試験結果をまとめ2018年中に行う予定であると、中外製薬はしている。
(画像は中外製薬の公式ホームページより)

エルデカルシトール 中国における第3相臨床試験で骨粗鬆症患者の骨密度を有意に増加 - 中外製薬株式会社
https://www.chugai-pharm.co.jp/