初期治療における重要な評価ステップ
アステラス製薬株式会社は2017年11月9日のニュースリリースで、シアトルジェネティクス社と共同で開発を進めているenfortumab vedotinについて、局所進行性または転移性尿路上皮がん患者を対象とした、単群非盲検試験において、最初の患者への投与を開始したと発表した。
単群非盲検試験は後期第1相試験(EV-103)とも呼ばれており、今回、最大85名の患者を組み入れ、enfortumab vedotinと免疫チェックポイント阻害剤(CPI)のペムブロリズマブまたはアテゾリズマブと併用した際の安全性と忍容性の評価を目的として実施する。
アステラス製薬がADCの標的として同定
enfortumab vedotinは、尿路上皮がん全般に高発現するタンパク質であるネクチン-4を標的として、細胞殺傷物質であるモノメチルアウリスタチンE(MMAE)を届けるためにデザインした抗体-薬物複合体(ADC)のことである。
また、米国食品医薬品局(FDA)の迅速承認制度に基づく申請を目指したピボタル試験(EV-201)も進行中で、CPI による治療歴のある進行性尿路上皮がん患者を対象に単剤療法を評価している。
アステラス製薬は、既存の重点疾患領域だけではなく、新たな疾患領域への参入や新技術・新治療手段を活用した創薬研究にも取り組み、さらに各種医療・ヘルスケア事業との融合による新たな価値創出にも挑戦することで、変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者の価値に変えていくと述べている。
(画像はアステラス製薬株式会社のサイトより)

アステラス製薬株式会社ニュースリリース
https://www.astellas.com/ja/news/9906アステラス製薬株式会社
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