肺機能の改善も認められる
サノフィ株式会社は11月10日、仏・サノフィと米・Regeneron社がヒトモノクローナル抗体dupilumabのステロイド依存性重症喘息患者を対象とした第3相臨床試験の結果を発表したことを公表した。
dupilumabは、IL-4 、IL-3と呼ばれるサイトカインの過剰な働きを阻害する。今回発表されたのは、dupilumabの安全性と忍容性を確かめるプラセボ対照比較試験。
成人と思春期のステロイド依存性重症喘息患者を対象に、標準治療にdupilumabを追加投与する群とプラセボ投与群の投与24週時点での経口ステロイド剤(以下、OCS)の維持用量を比べたところ、前者では70%減少、また、後者では42%減少と有意な減量が認められたとしている。
また、喘息発作についてもOCSが減量となっても、59%減少し、肺機能の改善も認められたとしていう。
有益性を示した生物学的製剤による初めての試験
経口ステロイド剤使用の全身投与は、体重増加、糖尿病、骨粗鬆症など様々な副作用を引き起こす可能性が高く、その減量と同時に、喘息の発作を減らす肺機能を改善する治療法が必要だ。
サノフィとRegeneron社は、重症の喘息患者において有益性を示した生物学的製剤による初めての試験だとしている。
(画像はサノフィ株式会社HPより)

サノフィ株式会社 プレスリリース
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