グローバル臨床第3相試験の結果に基づく
エーザイ株式会社は、10月31日、同社創製の抗がん剤「レンバチニブ」について、肝細胞がんに係る適応による新薬承認申請が中国において受理されたと発表した。
この申請は、全身化学療法歴のない切除不能な肝細胞がん患者を対象とするグローバル臨床第3相試験の結果に基づくもの。
全世界の約50%を占める中国の肝がん
「レンバチニブ」は、腫瘍血管新生あるいは腫瘍悪性化に関与する受容体型チロシンキナーゼに対して、選択的阻害活性を有する新規結合型チロシンキナーゼ阻害剤。甲状腺がんに係る適応で、米国・日本・欧州など50カ国以上で承認を取得している。米国・欧州など40カ国以上では、腎細胞がんに対するエベロリムスとの併用療法に係る承認も取得している。
肝がんは、がん関連死亡原因の第2位であり、世界で年間約75万人が死亡している疾患。年間新規患者数78万人のうち、約80%がアジア地域に集中している。特に中国においては、年間新規患者数が約39万5000人、年間死亡者数は約38万人と、全世界の実に約50%を占めている。
「レンバチニブ」の可能性を引き続き追求
グローバル臨床第3相試験において「レンバチニブ」は、全生存期間について「ソラフェニブ」に対する非劣性を証明し、主要評価項目を達成した。また、副次評価項目である無増悪生存期間・無増悪期間・奏効率についても、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示している。
エーザイは今後も、「レンバチニブ」によるがん治療の可能性を引き続き追求し、患者とその家族、さらには医療従事者の多様なニーズの充足とベネフィット向上により貢献するとしている。
(画像は写真素材 足成より)

抗がん剤レンバチニブ 中国において肝細胞がんに係る適応による新薬承認申請が受理 - エーザイ株式会社
http://www.eisai.co.jp/news/news201763.html