患者の服薬負担を軽減、服薬アドヒアランスを向上
株式会社三和化学研究所は、11月6日、2型糖尿病治療用配合剤の製造販売承認申請を、厚生労働省に対して行ったと発表した。
今回申請が行われたのは、選択的DPP-4阻害剤「スイニー錠」および「メトホルミン」の配合剤。それぞれの異なる作用機序を併せ持つことで、患者の服薬負担を軽減し、服薬アドヒアランスの向上を図っている。
「スイニー錠」と「メトホルミン」
選択的DPP-4阻害剤「スイニー錠」は、三和化学研究所が創製した。DPP-4は、食事の際に消化管から分泌されるホルモンであるGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)および GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)を分解する酵素。このDPP-4を選択的に阻害することで「スイニー錠」は、GLP-1とGIPの両方の作用を増強し、これらのホルモンが持つ血糖依存的なインスリン分泌促進作用などによって血糖降下を実現する。
「メトホルミン」は、ビグアナイド系の薬剤。肝臓での糖新生抑制や、末梢組織での糖取り込み促進など、様々な膵外作用によって血糖を低下させる作用を持つ。
臨床試験で併用の有効性および安全性を確認
今回の申請に際して三和化学研究所は、「スイニー錠」または「メトホルミン」いずれかの単独投与では十分な効果が得られない2型糖尿病患者を対象として、臨床試験を実施。両剤併用の有効性および安全性を確認している。
三和化学研究所は今後も、糖尿病領域・腎疾患領域を中核としてアンメット・メディカル・ニーズを満たす医薬品の開発に取り組むとしている。
(画像は三和化学研究所の公式ホームページより)

2型糖尿病治療用配合剤製造販売承認申請のお知らせ - 株式会社三和化学研究所
http://www.skk-net.com/information/item/press20171106.pdf