第11回パーキンソン病・運動障害疾患コングレスで発表
武田薬品工業株式会社(以下、武田薬品)は10月30日、レボドバ投与中のパーキンソン病患者を対象としたラサギリンメシル酸塩(以下、ラサギリン)の臨床試験について、10月26日~28日に開催された第11回パーキンソン病・運動障害疾患コングレスで発表したことを公表した。
ラサギリンは、非可逆的特異的モノアミン酸化酵素B(MAO-B)阻害活性を有する抗パーキンソン病薬。Teva Pharmaceutical Industries LTd.が開発して、日本での開発、販売を武田薬品が行っており、2017年6月に製造販売承認申請をしている。
今回、発表されたのは、抗パーキンソン病薬の効果持続時間が短くなり、薬物の濃度と共に症状にも変動が表れるWearing off現象がみられるパーキンソン病患者を対象にした試験。
パーキンソン病治療薬であるレボドバ併用で、ラサギリンを投与した時の有効性と安全性を確かめるプラセボ対照比較試験だ。
新たな治療の選択肢になると期待
主要評価項目は1日あたりの平均オフ時間ベースラインからの変化量で、プラセボ群が-0.51時間、ラサギリン0.5mg投与群が-1.11時間、ラサギリン1mg投与群が-1.35時間だった。
この結果から、武田薬品は、ラサギリンがプラセボ群と比べて有意な低下が認められたとして、新たな治療の選択肢になると期待できるとしている。
(画像は武田薬品工業株式会社HPより)

武田薬品工業株式会社 ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2017/20171030_7865.html