臨床試験実施施設「HonorHealth」にて開始
株式会社キャンバスは、10月27日、同社が開発中の抗がん剤候補化合物「CBP501」について、第1b相試験において最初の被験者への投与(First Patient In : FPI)が開始されたことを確認したと発表した。
このFPIは、2017年8月にオープンした米国アリゾナ州の臨床試験実施施設「HonorHealth」にて行われたもの。現地時間10月25日に投与された旨の報告を、キャンバスは10月27日に受領したとしている。
スクリーニングより獲得された抗がん剤候補化合物
「CBP501」は、キャンバス独自のスクリーニングより獲得された抗がん剤候補化合物。
同剤は、カルモジュリンへの作用を経由して、がん細胞に直接作用する。また、「がん微小環境」「がん免疫」「がん幹細胞」などに関わる広範な作用により、抗がん活性を示す。同社は同剤について、独特の抗がん剤(カルモジュリンモジュレーター)であると自負している。
同剤は、米国FDAの規制下において「シスプラチン」「ペメトレキセド」の3剤併用による悪性胸膜中皮腫を対象とする臨床第2相試験を終了。また、同じ3剤併用による非小細胞肺がんを対象とする2つの臨床第2相試験も終了している。
固形がんに対する3剤併用時の推奨投与量を決定
今回の「CBP501」第1b相試験は、「シスプラチン」および抗PD-1免疫チェックポイント阻害抗体「ニボルマブ」との3剤併用による試験。固形がんに対する3剤併用時の推奨投与量の決定を、主要評価項目としている。
キャンバスは同試験において、用量設定相として組み入れ最大症例数18例、拡大相として組み入れ最大症例数24例への投与を予定。なお、実施施設オープンから2ヶ月でのFPIは、同種の臨床試験における標準的な日数の範囲内であるとしている。
(画像はキャンバスの公式ホームページより)

CBP501フェーズ1b試験FPIのお知らせ - 株式会社キャンバス
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