第26回欧州皮膚科学・性病学会議にて発表
ノバルティス ファーマ株式会社は、10月20日、慢性特発性蕁麻疹(CSU)患者における「ゾレア」再投与後の有効性が学会で発表されたことを明らかにした。
この発表は、スイス・ノバルティス社が9月16日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。学会発表は、第26回欧州皮膚科学・性病学会議にて行われている。
直接的な誘因がなく自発的に症状が現れるCSU
慢性蕁麻疹は、膨疹や痛みを伴う浮腫が、6週間以上繰り返し現れる重症疾患。30~50%の患者は症状が1年以内に収まるが、1~5年間も持続する患者も存在し、中には数十年におよぶ場合もあるという。慢性蕁麻疹の有病率は、最大でも世界人口の約1%。そのうち約3分の2は、直接的な誘因がなく自発的に症状が現れるCSUに分類される。
「ゾレア」は、免疫グロブリンE(IgE)と結合するヒト化抗ヒトIgEモノクローナル抗体。同剤は、喘息などのアレルギー疾患において、血清中遊離IgEに結合。様々な細胞の活性化を抑制することで、ヒスタミンなどの放出を抑制し、症状を改善させる作用を持つ。慢性特発性蕁麻疹における同剤の作用機序は、解明のための研究が現在実施されている。
良好なコントロールが得られた
今回学会発表が行われたのは、CSU患者314名を対象としたOPTIMA試験の結果。同試験では、「ゾレア」を6カ月間投与したCSU患者のほぼ3分の2において、蕁麻疹症状の良好なコントロールが得られることが再確認された。
また、良好な症状コントロールが得られた患者に対して休薬後に「ゾレア」投与を再開すると、患者の約90%において、12週間以内に良好な症状コントロールが再度得られたとしている。
(画像はノバルティス ファーマの公式ホームページより)

慢性特発性蕁麻疹患者における「ゾレア」再投与後の有効性を確認 - ノバルティス ファーマ株式会社
https://www.novartis.co.jp/news/media-releases/prkk20171020