優先審査品目に指定
大鵬薬品工業株式会社は10月20日、経口ヌクレオシド系抗悪腫瘍剤TAS-102がカナダ保健省から新薬承認申請を受理されたことを発表した。
TAS-102は、従来のがん治療で使用されているフルオロピリミジンとは異なる作用機序を持ち、DNAの機能障害を引き起こして抗腫瘍効果を発揮するトリフルリジン(以下、FTD)と、FTDの分解に関与しているチミジンホスホリラーゼを阻害するチピラシル塩酸塩(TPI)を配合することによって、薬剤の効果の維持が期待できると言われている。
すでに、日本でも「切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」を適応として「ロンサーフ(R)」の製品名で販売され、現在、進行・再発の結腸がんの治療薬として世界39ヶ国・地域で承認されている。
審査は2018年初め頃に完了する予定
今回の申請は実施された国際共同第3相臨床試験の結果に基づいており、プラセボ投与群と比較したところ、全生存期間が有意に延長を示したという。
今回の申請受理に関して、カナダ保健省は重篤な疾患であり、臨床的に有用性が認められている新薬申請、医薬品承認事項変更申請のあった薬剤に対して行われる優先審査品目に指定。審査は2018年初め頃に完了する予定だ。
(画像は大鵬薬品工業株式会社HPより)

大鵬薬品工業株式会社 ニュースリリース
https://www.taiho.co.jp/release/2017/20171020.html