日本国内の調剤薬局での利用ソフトが対象
株式会社神戸デジタル・ラボは2017年10月17日のプレスリリースで、10月14日(土)に開催した「医療セキュリティハッキングコンテスト2017」において、合計46件の脆弱性を発見したと発表した。
「医療セキュリティハッキングコンテスト2017」は、実際に日本国内の調剤薬局で利用している医療系ソフトウエアを対象としたハッキングコンテストで、昨年一昨年に続き3回目となった今回は、事前応募の25人・8チームが参加した。
深刻な事態を招くクリティカルな脆弱性
発見した46件の脆弱性のうち、クリティカルなものは2件あり、個人情報流出・改ざん・業務停止等につながる恐れがあると、医療業界に警鐘を鳴らす結果となった。
クリティカルな脆弱性とは、「致命的で危険度の高い脆弱性」であり、医療系ソフトウエアの場合、悪意のある攻撃者からの攻撃により、「個人情報を含む患者情報のデータベースに侵入=個人情報の流出」「管理権限者にしかアクセスできないカルテ情報を操作=カルテの改ざん」「サービス不能による業務妨害=業務停止」といった深刻な事態を招く恐れがある。
医療業界にセキュリティの観点から警鐘を鳴らす
医療系ソフトウエアは、セキュリティの脅威がない環境で始まったため、セキュリティ対策の意識が低い。昨今のインターネットの発展でセキュリティの脅威が高まっているが、セキュリティレベルは従来通りであるため、対応できていないものが多いのが現状である。
今回のコンテストの結果がそれを如実に表しており、神戸デジタル・ラボは、先端医療産業特区である神戸から医療業界の現状に警笛を鳴らすべく、これからも取り組みを続けていくと意気込みを見せている。
(画像はプレスリリースより)

株式会社神戸デジタル・ラボ プレスリリース
http://www.kdl.co.jp/news/20171017_sec_hackcon.pdf株式会社神戸デジタル・ラボ
http://www.kdl.co.jp/