ネクチンー4を標的とする唯一の薬剤
アステラス製薬株式会社(以下、アステラス製薬)は10月11日、チェックポイント阻害薬での治療歴のある局所進行性または転移性尿路上皮がんを対象としたenfortumab vedotinの第2相臨床試験を開始したことを発表した。
enfortumab vedotinは、アステラス製薬がシアトルジェネティクス社と共同開発した抗体ー薬物複合体(ADC)。
尿路上皮がん、膀胱がんに多く発現する細胞接着分子ネクチンー4を標的とする唯一の薬剤で、前臨床試験では、enfortumab vedotinががん細胞上でネクチンー4と結合、標的細胞内で細胞殺傷物質を放出することが認められている。
FDAに迅速承認制度の申請を行う予定
局所進行性または転移性尿路上皮がんの治療として、化学療法とチェックポイント阻害薬との併用療法や、チェックポイント阻害薬単独療法が行われても、効果が認められない患者もいる。
また、チェックポイント阻害薬使用後に、進行した患者が使用できる米国食品医薬品局(以下、FDA)から承認された薬剤はまだない。
今回の試験の主要評価項目は、enfortumab vedotinの独立審査委員会の判定による奏効率で、約120人の患者を対象として実施。
また、その結果に基づいてFDAに迅速承認制度の申請を行う予定だとしている。
(画像はアステラス製薬株式会社HPより)

アステラス製薬株式会社 プレスリリース
https://www.astellas.com/ja/news/9831