スイス・ロシュ社が9月22日に発表
中外製薬株式会社は、9月25日、未治療の進行期濾胞性リンパ腫患者に対する「Gazyvaro」の投与について、欧州委員会(EC)が承認したと発表した。
この発表は、スイス・ロシュ社が9月22日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。中外製薬は、ロシュ社との間で戦略的アライアンスを締結している。
無増悪生存期間を統計学的に有意に延長
「Gazyvaro」は、B細胞上に発現するタンパク質であるCD20に結合するように設計された、改変型モノクローナル抗体。標的となるB細胞を、直接かつ体内の免疫系と共に攻撃して、破壊する。
今回ECが承認したのは、未治療の進行期濾胞性リンパ腫の患者に対する新たな治療選択肢として「Gazyvaro」と化学療法を併用した後、治療が有効であった患者へ「Gazyvaro」の維持療法を継続する治療。「Gazyvaro」の最初の第3相臨床試験であるGALLIUM試験の成績に基づき、承認された。
未治療の濾胞性リンパ腫患者を対象する同試験において「Gazyvaro」は、現在の標準治療である「MabThera」ベースの治療に対して、無増悪生存期間を統計学的に有意に延長させた。
新たな標準治療が提供可能になった
欧州では、毎年約19000人が濾胞性リンパ腫と診断されている。しかし、完治は現在もなお難しい。ロシュ社は、今回の承認によって同疾患に対し新たな標準治療が提供可能となったことを、喜んでいる。
なお日本国内において「Gazyvaro」は、本年8月23日に「CD20陽性のB細胞性濾胞性リンパ腫」を予定効能・効果として、製造販売承認申請が行われている。
(画像は中外製薬の公式ホームページより)

未治療の進行期濾胞性リンパ腫の患者へのGazyvaroの投与について欧州で承認 - 中外製薬株式会社
https://www.chugai-pharm.co.jp/