腱・靱帯付着部症の適応症取得を目指す
小野薬品工業株式会社は2017年9月28日のニュースリリースで、日本において生化学工業株式会社と共同開発している変形性関節症治療剤SI-613について、腱・靱帯付着部症を対象とした後期第2相臨床試験を開始したことを発表した。
SI-613は、変形性関節症を対象とした第3相臨床試験を実施しており、今回の試験は変形性関節症に加えて腱・靱帯付着部症の適応症取得を目指すものである。
生化学工業独自の薬剤結合技術
腱・靱帯付着部症は、過度の負荷が要因となって起きる炎症性疾患であり、いわゆるテニス肘(上腕骨外側上顆炎)、ジャンパー膝(膝蓋腱炎)や足底腱膜炎、アキレス腱付着部症などが代表的な疾患例としてあげられ、国内で年間約90万人が薬物治療を受けている。
この薬剤は、ヒアルロン酸による関節機能改善効果に加え、治療効果を持続させることを目的に設計した非ステロイド性抗炎症薬の鎮痛・抗炎症作用を併せ持つため、変形性関節症や腱・靱帯付着部症に見られる痛みや炎症を速やかに、そして持続的に改善することが期待されている。
小野薬品及び生化学工業は、SI-613の製品価値最大化に向けて、変形性関節症に加えて腱・靱帯付着部症の適応症取得を目指して共同開発を進めていくと述べている。
(画像は小野薬品工業株式会社のサイトより)

小野薬品工業株式会社ニュースリリース
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n17_0928.pdf小野薬品工業株式会社
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