FDAの迅速承認制度で承認
MSD株式会社は2017年9月29日のニュースリリースで、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国東部時間2017年9月22日に、抗PD-1抗体キイトルーダ(R)について、米国食品医薬品局(FDA)が承認した検査でPD-L1陽性と判定され、局所進行再発・転移性胃がんまたは食道胃接合部腺がん患者の治療薬としてFDAが承認したことを発表した。
この適応症は、奏効率および奏効期間のデータを基にFDAの迅速承認制度で承認され、承認の継続は、検証的試験において臨床上の効果の確認が条件となる。
世界550以上の臨床試験で30種類以上のがんで検討中
キイトルーダ(R)の迅速承認は、海外多施設共同非無作為化非盲検マルチコホート試験KEYNOTE-059に登録され、進行胃がんまたは食道胃接合部腺がんに対して2回以上の全身化学療法による前治療歴があり、治療中または治療後に進行した259名の患者のデータに基づいて行われた。
被験者の選択基準は、フッ化ピリミジン+プラチナ系薬剤の2剤併用療法による前治療歴があること、またはHER2遺伝子陽性患者の場合は既承認のHER2遺伝子標的療法による治療歴があることの2つであり、活動性の自己免疫疾患または免疫抑制を必要とする医学的状態の患者、そして身体所見で臨床的に腹水が認められる患者については除外された。
キイトルーダ(R)は、国内で根治切除不能な悪性黒色腫およびPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんの効能・効果で承認を取得しており、2017年2月15日に発売を開始している。
また、乳がん、大腸がん、食道がん、胃がん、頭頸部がん、肝細胞がん、腎細胞がん、卵巣がん、前立腺がんなどについては、後期臨床試験が進行中となっている。
(画像はMSD株式会社のサイトより)

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