コパンリシブが2次治療後の再発FL成人患者の治療薬としてFDAより承認
バイエル薬品株式会社は9月21日、ドイツ・バイエル社が9月14日、2次治療後の再発濾胞性リンパ腫(FL:follicular lymphoma)の成人患者を対象とした治療薬として、コパンリシブ塩酸塩水和物(一般名、コパンリシブ;米国ブランド名、Aliqopa)が米国食品医薬局(FDA)により承認された、と発表した。
なお、日本語の発表は、ドイツ・バイエル社が9月14日に発表したプレスリリースの翻訳で、内容およびその解釈については英語が優先されるとのこと。
被験者に対するコパンリシブの全奏効割合は59%、完全奏効は14%
濾胞性ンパ腫(FL)は、低悪性度または進行の遅いタイプの非ホジキンリンパ腫(NHL:non-Hodgkin’s lymphoma)で最もよくみられる病型で、治療の進行とともに奏効割合は低下し、奏効期間は短縮する。
コパンリシブは、主にB細胞性腫瘍で発現するホスファチジルイノシトール3キナーゼ(PI3K)-αおよびPI3K-δのアイソフォームに対して阻害活性を有する、唯一の承認されたPI3K阻害薬である。また、静脈内投与されるPI3K阻害薬としても唯一の薬剤として承認された。
FDAは、2次治療後の再発濾胞性B細胞性NHLの成人被験者104人を対象とした非盲検、単一群の第2相臨床試験CHRONOS-1試験のデータに基づき、迅速承認制度により、コパンリシブを承認した。
第2相臨床試験では、104人に対するコパンリシブの全奏効割合(ORR)が59%で、完全奏効(CR)が被験者の14%に達し、奏効期間の中央値は12.2か月であった。
重篤な副作用は、被験者44人(26%)にみられ、肺炎(8%)、肺臓炎(5%)、高血糖(5%)で、薬剤投与中止に至った副作用は27人(16%)だった。
(画像はバイエル薬品株式会社のHPより)

バイエル薬品株式会社のニュースリリース
http://byl.bayer.co.jp/