第3相臨床試験の結果を発表
武田薬品工業株式会社(以下、武田薬品)は9月21日、日本人の早期パーキンソン病患者を対象としたラサギリンメシル酸塩(以下、ラサギリン)の第3相臨床試験の結果を発表した。
ラサギリンは、非可逆的特異的モノアミン酸化酵素B(MAO-B)阻害活性を有する抗パーキンソン病治療薬。脳内のドーパミンの分解を抑制し、シナプス間隔中のドーパミン濃度を高める働きを持ち、すでに欧州や米国を含む世界55ヶ国で承認、販売されている。
統計学的に有意な低下が認められる
今回の試験には244名の早期パーキンソン病患者が参加。ラサギリン1mg投与群とプラセボ投与群を比較した結果、投与後26週時点でサギリン1mg投与群に、統計学的に有意な低下が認められたとしている。また、有害事象の発現率はプラセボ群で52.4%、ラサギリン1mg投与群で62.4%だったという。
パーキンソン病患者は国内に約16.3万人(2014年厚生労働省患者調査より)いると言われ、主に60歳以上の高齢者で起こると言われている。
ラサギリンは、Teva Pharmaceutical Industries Ltd.が開発し、日本での開発、販売に関する契約を2014年に3月に武田薬品が締結。2017年6月に製造販売承認申請をしている。
(画像は武田薬品工業株式会社HPより)

武田薬品工業株式会社 ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2017/20170921_7840.html