進行性悪性黒色腫に対する併用療法を検討
MSD株式会社は、9月19日、米インサイト社と米メルク社が「epacadostat」と「キイトルーダ」を検証するECHO-202試験の最新データを発表したことを明らかにした。
この発表は、米インサイト社と米メルク社が9月9日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。ECHO-202試験は、「epacadostat」と「キイトルーダ」の進行性悪性黒色腫に対する併用療法を検討する、進行中の第1/2相臨床試験。
「epacadostat」と「キイトルーダ」
「epacadostat」は、インサイト社が開発中の選択的IDO1阻害剤。IDO1は、免疫監視機構を回避することによって腫瘍の増殖を促す免疫抑制酵素。「epacadostat」は、悪性黒色腫・非小細胞肺がん・腎細胞がん・扁平上皮頭頸部がん・尿路上皮がん患者における免疫チェックポイント阻害剤との併用療法の単群試験において、コンセプトが証明されている。
「キイトルーダ」は、抗PD-1抗体とよばれる免疫チェックポイント阻害薬。T細胞であるPD-1に結合することにより、がん細胞からT細胞に送られている信号を遮断してT細胞が活性化させ、抗がん作用を発揮すると考えられている。
安全性および有効性を評価
ECHO-202試験では、進行性悪性黒色腫患者を対象として、「epacadostat」と「キイトルーダ」と併用投与した際の安全性および有効性が評価された。
両剤の併用療法を受けた患者の奏効率は、56%だった。無増悪生存期間(PFS)の中央値は12.4カ月であり、6カ月PFS率は65%、12カ月PFS率は52%、18カ月PFS率は49%であり、併用療法の全投与スケジュールで結果は概ね一貫していたという。
(画像はMSDの公式ホームページより)

epacadostatとキイトルーダの併用療法 進行性悪性黒色腫患者の持続的な奏効が認められる - MSD株式会社
http://www.msd.co.jp/