中等症から重症の日本人乾癬患者が対象
ヤンセンファーマ株式会社は、9月11日、第32回日本乾癬学会学術大会において「グセルクマブ」国内第3相試験の結果を発表したことを明らかにした。
「グセルクマブ」は、尋常性乾癬を有する成人患者の治療を目的として、現在は日本と欧州で承認審査が進行している薬剤。結果が発表された第3相試験は、中等症から重症の日本人乾癬患者を対象として実施されている。
発症において重要な役割を担うIL-23が標的
乾癬は、皮膚細胞の異常増殖をきたす慢性の自己免疫性炎症性疾患。隆起した炎症性の赤みを帯びた皮疹や銀白色の細かいかさぶたに覆われたような鱗屑が特徴であり、一部の患者では関節の腫れや痛みを引き起こす場合もある。
「グセルクマブ」は、IL-23を特異的に標的とする新規作用機序を持つ、ヒトモノクローナル抗体。IL-23は、乾癬を含む免疫介在性炎症性疾患の発症において、重要な役割を担っていることがこれまでに示されている。
新たな治療薬として提供できるよう努力
「グセルクマブ」の国内第3相試験は、16週時点におけるIGAスコア「0または1」を達成した患者の割合と、PASI90(PASIスコアが治療前の90%以上改善した状態)を達成した患者の割合を、主要評価項目として実施された。同剤は、いずれの主要評価項目も達成。また、同剤50mg投与群および100mg投与群のいずれにおいても、52週目まで効果が維持されたという。
ヤンセンファーマは今後も、「グセルクマブ」を乾癬の新たな治療薬として提供できるよう努力し、患者のQOL向上に尽力するとしている。
(画像はヤンセンファーマの公式ホームページより)

グセルクマブの国内第3相試験の結果を第32回日本乾癬学会学術大会にて発表 - ヤンセンファーマ株式会社
http://www.janssen.com/japan/press-release/20170911