補助人工心臓を開発するメドテックハートを買収
帝人株式会社は2月28日、補助人工心臓を開発するベンチャー企業、メドテックハート株式会社の株式を全て取得することで合意したと発表した。
メドテックハートは、エムスリーグループのベンチャーキャピタル、シーズロケット有限責任事業組合が株式を保有するベンチャー企業。
帝人はエムスリーアイ株式会社と株式譲渡契約を締結し、発行済株式の93.8%を全て取得する。買収対象には、ドイツの子会社「MedTecHeartGmbH」を含む。
30日間使用の「磁気浮上遠心式補助人工心臓」を本格展開
日本で心不全患者用に承認されている補助人工心臓は、半日程度使用の短期間、1年以上使用の長期間タイプが多く、中期間向け製品の利用ニーズが高まっている。
メドテックハートは、2011年から30日間使用できる血栓が発生しにくい「磁気浮上遠心式補助人工心臓」を開発中である。
帝人は、医療機器事業の拡大に積極的に取り組み、メドテックハートの体外型補助人工心臓の製品優位性を高く評価し、質の高い医療機器が提供できるとの判断から、株式譲渡契約の締結に至った。
同契約により、帝人グループは、メドテックハートの体外型補助人工心臓(製品名:「MT-Mag」)を、欧州で2021年以降、日本で2024年以降の承認取得・販売開始を目指し本格展開する。
また、関連領域へのシナジー効果を追求し、医療機器事業のさらなる拡大を図るとのこと。
なお、株式譲渡は3月末の予定で、正式な手続き完了後「帝人メドテックハート株式会社」に社名変更するという。
(画像はプレスリリースより)

帝人株式会社のニュースリリース
https://www.teijin.co.jp/news/2018/jbd20180228_02.pdf