24例の椎間板性腰痛症患者を対象
アンジェス株式会社は2018年2月27日のニュースリリースで、米国における椎間板性腰痛症に対するNF-κBデコイオリゴDNA(NF-κBデコイ)の第1b相臨床試験について、2018年2月26日付けで1例目の投与を開始したと発表した。
この臨床試験は、24例の椎間板性腰痛症患者を対象として実施するものであり、投与後12ヶ月間にわたって経過観察し、安全性及び有効性を確認する。
病態の進行抑制や修復も期待
NF-κBデコイは、炎症性サイトカイン(細胞から放出される生理活性物質)を抑制することから、過剰な炎症や免疫反応を原因とする様々な疾患に有効な治療薬となる可能性があると考えられている。
現在、椎間板性腰痛症に対する治療薬としては消炎鎮痛剤などの対症療法しか存在していないが、NF-κBデコイは、既存の鎮痛剤と異なり、痛みの原因物質を抑制することで鎮痛効果を発揮する画期的な治療薬である。
さらに基礎研究では、NF-κBデコイによる椎間板変性に対する有効性も示唆されており、いままでの治療薬にはない病態の進行抑制や修復も期待されている。
アンジェスは、米国では椎間板性腰痛症の患者が多く、大きな市場規模が見込まれ、かつNF-κBデコイによる治療に必要な椎間板内注射に精通した医師が多いことから、開発上のメリットがあると述べている。
(画像はアンジェス株式会社のサイトより)

アンジェス株式会社ニュースリリース
https://www.anges.co.jp/pdf.php?pdf=101000.pdfアンジェス株式会社
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