第3相臨床試験の結果を発表
久光製薬株式会社(以下、久光製薬)は2月27日、経皮吸収型パーキンソン病治療剤HP-3000の国内第3相臨床試験の結果を発表した。
HP-3000は、パーキンソン病治療に使用されるロピニロール酸塩を久光製薬の経皮薬物送達システム(以下、TDDS)を用いて開発した薬剤。
2015年4月に、パーキンソン病治療薬レボドパを使用する患者を対象に、HP-3000を1日1回投与し、その有効性と安全性を比較評価する第3相臨床試験を開始していた。
その結果、有効性においてレボドパに有意に改善が認められたとしている。また、ロピニロール酸塩を経口投与した場合とHP-3000の経皮吸収による投与とでは、非劣性は認められなかったという。
2018年度中の製造販売承認を目指す
TDDSは、薬剤が角質層を経て、真皮を透過して毛細血管から吸収する技術。その大きなメリットとして、適切な血中濃度を長時間維持することができる。
パーキンソン病は、神経変性疾患の1つで、ドパミン神経細胞の減少が原因で起こると言われている。その根本的な治療法はまだなく、薬剤を用いた対症療法が行われている。また、HP-3000は、特発性レストレスレッグス症候群を対象とした臨床試験も実施している。
久光製薬は、2018年度中の製造販売承認を目指すとしている。
(画像は久光製薬株式会社HPより)

久光製薬株式会社 ニュースリリース
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