腎アウトカムでのアジア人サブグループ解析結果
日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社と日本イーライリリー株式会社は、2018年2月23日、選択的SGLT2阻害薬「ジャディアンス」によるEMPA-REG OUTCOME試験のサブグループ解析結果が、学会にて公表されたと発表した。
今回公表されたのは、同試験における腎アウトカムでのアジア人サブグループ解析の結果。公表は、『国際腎臓学会 FRONTIERS 2018』にて行われている。
複合腎イベントのリスクを36%減少
EMPA-REG OUTCOME試験は、心血管イベントの発症リスクが高い2型糖尿病患者を対象として実施された試験。同試験において「ジャディアンス」は、標準治療に上乗せで投与された結果、主要評価項目である複合心血管イベントのリスクをプラセボ群と比較して14%有意に減少させた。また心血管死についても、リスクを38%減少させている。
2型糖尿病の有病率、特に腎イベントリスクについては、人種差があることがこれまでにも報告されていた。そのため同試験ではさらなる解析として、アジア人集団における腎アウトカムの解析を実施。「ジャディアンス」群はプラセボ群と比べて、複合腎イベントのリスクを36%減少させる結果を示した。
糖尿病患者が集中しているアジア
糖尿病は、全世界で4億1500万人以上の患者が存在し、そのうち1億9300万人は未診断であると推定されている疾患。中でも、日本が位置するアジア・太平洋地域の患者数増加は深刻な状況となっており、2014年には全世界の約3分の1の糖尿病患者がこの地域に集中していることが明らかになっている。
なお、日本における「ジャディアンス」錠の効能・効果は2型糖尿病であり、心血管イベントおよび腎イベントのリスク減少に関連する効能・効果の適応は取得していない。
(画像は日本ベーリンガーインゲルハイムの公式ホームページより)

EMPA-REG OUTCOME試験の腎アウトカムでのアジア人サブグループ解析の結果 - 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社
https://www.boehringer-ingelheim.jp/