先天性巨大色素性母斑の臨床研究に用いる
株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(以下「JTE」)は、2018年2月20日、母斑組織の高圧処理を学校法人 関西医科大学より受託すると発表した。
同社は、富士フイルムのグループ企業。今回同社が処理を受託する母斑組織は、先天性巨大色素性母斑を対象とした新たな臨床研究に用いるもの。
標準的な治療法では完治できない患者の治療を実現
JTEが処理を受託する母斑組織は、関西医科大学にて患者より採取された後、切手大の正常皮膚と共に同社へ輸送される。JTEはこの母斑皮膚に対して、2000気圧で10分間かけて高圧処理を行い、不活化を実施。さらに、約3~4週間かけて自家培養表皮「ジェイス」を製造した上で、関西医科大学へ届ける。
関西医科大学は、高圧処理により不活化した母斑組織と「ジェイス」を患者に移植し、治療を行う。不活化した母斑組織を真皮層に、そして「ジェイス」を表皮層に移植することで、標準的な治療法では完治できない患者の治療を実現するという。
蓄積したノウハウとシステムを活用
JTEは、医薬品医療機器等法に基づく再生医療等製品の製造管理および品質管理の基準(GCTP)を満たす製造設備を保有する。また、国内初の再生医療等製品「ジェイス」と、自家培養軟骨「ジャック」を製造販売してきた実績も持つ。
こうした製品の開発・製造・販売で蓄積したノウハウと、製造・品質管理システムを活用して、JTEは今回の母斑組織の高圧処理を受託するという。
(画像はJTEの公式ホームページより)

関西医科大学より母斑組織の高圧処理を受託 - 株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング
http://www.jpte.co.jp/news/20180220.pdf