自分でストレス度を評価できる可能性を見出す
株式会社資生堂は2018年2月20日のニュースリリースで、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)との、筑波宇宙センターに設置された閉鎖環境適応訓練設備(閉鎖設備)を用いた共同研究において、閉鎖設備滞在による唾液中のストレスホルモン(コルチゾール)の日内リズムの乱れと、表情のゆがみ度が増すことを発見したと発表した。
資生堂とJAXAは唾液および表情変化を調べることで、自分で簡便にストレス度を評価できる可能性を見出した。
共同研究は現在も継続中であり、今後得られた研究成果から、資生堂はストレスによる肌・体への影響に対応したトータル美容の開発、JAXAはISS滞在宇宙飛行士のストレス評価手法の確立へつなげていく予定としている。
第63回宇宙航空環境医学会で発表
JAXAは、専門家による精神心理的健康状態評価のための医学的な面接を常時受けられない場合、宇宙飛行士自身が簡易的かつ自律的にストレス状態を評価するためのストレス指標を検討しており、その一環として、実験条件を高度に統制でき、被験者の行動を詳細に記録できる閉鎖設備を用い試験を実施している。
長年のストレスと肌・免疫に関する研究実績を持つ資生堂は、この試験に2016年1月から計3回参加し、閉鎖設備滞在直後および退出前日に、唾液中コルチゾールの日内変動リズムの乱れが見られたこと、表情の左右対称性などから表情のゆがみを評価した結果、閉鎖設備滞在中にゆがみ度が増したことの知見を得ている。
(画像はプレスリリースより)

株式会社資生堂
http://www.shiseidogroup.jp/