1分子長鎖DNAシーケンサー「GridION X5」導入
タカラバイオ株式会社は、2018年2月14日、英ナノポア社のシーケンサーを用いた遺伝子解析サービスを開始すると発表した。
同サービスは、タカラバイオのバイオメディカルセンター(滋賀県草津市)にナノポア社製の1分子長鎖DNAシーケンサー「GridION X5」を導入して提供されるもの。
従来のシーケンサーよりも長鎖のDNA解析を実現
ナノポア社は、英国のバイオベンチャー。新型の次世代型のシーケンサーを開発したことで、注目を集めている。
ナノポア社製のシーケンサー「GridION X5」は、DNAがタンパク質微細孔(ナノポア)を透過する際の電流変化を読み取り、DNAの塩基配列(シーケンス)を決定するという新しい測定技術を持つ。この技術により、従来のシーケンサーよりも長鎖のDNA(数十キロ~数百キロ塩基)解析を実現した。
同シーケンサーは、これまで解析が行われていない非モデル生物の新規ゲノム解析や、特殊なゲノムの遺伝子解析において、優れた能力を持つ。また、メチル化修飾された塩基やRNA分子も区別して測定が可能であるため、エピジェネティックな解析やRNAの直接配列決定の応用についても期待されている。
多様な遺伝子解析ニーズに対応する
タカラバイオのバイオメディカルセンターは、遺伝子解析サービスに加えて、次世代シーケンスやゲノム編集などの先端技術・機器を用いた先端的な遺伝子工学研究支援サービスを提供している。
同社は今後も、国内最大級の設備および解析技術と、長年培ってきた独自の遺伝子解析ノウハウを活用して、多様な遺伝子解析ニーズに対応するとしている。
(画像はタカラバイオの公式ホームページより)

ナノポア社製シーケンサーを用いた遺伝子解析サービス開始のお知らせ - タカラバイオ株式会社
http://www.takara-bio.co.jp/release/?p=5120