米国で審査中だったピラゾロピリジン誘導体
ラクオリア創薬株式会社は、2019年2月13日、同社が創出した選択的ナトリウムチャネル遮断薬の物質特許のうちのひとつであるピラゾロピリジン誘導体が、米国において特許査定を受けたと発表した。
同誘導体はこれまで、米国で審査中だった。ラクオリア創薬は、同日に特許査定の連絡を受けたという。
副作用の少ない画期的新薬として期待
ナトリウムチャネルは、筋肉細胞や神経細胞といった興奮性細胞の細胞膜表面に多く発現するイオンチャネルの一種。細胞内外の電位変化に応じて開口し、ナトリウムイオンを選択的に細胞内へ透過させる作用を持つ。知覚神経では痛みの伝達を担っているため、その遮断薬が痛みの治療薬として期待されている。
ラクオリア創薬が創出したナトリウムチャネル遮断薬は、テトロドトキシン感受性(TTX-S)ナトリウムチャネルに対して特異的に作用し、複数の疼痛モデル動物において高い有効性を示すことが確認された。また、心臓で重要な働きをするテトロドトキシン抵抗性(TTX-R)ナトリウムチャネルに対しても良好な選択性を示すため、副作用の少ない画期的新薬として期待されている。
知的財産のポートフォリオの強化・充実に努める
特許査定は、各国の特許庁が「特許権を与える価値がある出願発明である」と判断された場合に示される評価。査定の後に特許料を納付することで、該当する国において特許権が発生する。
選択的イオンチャネル遮断薬の創製は、ラクオリア創薬の主力プロジェクトのひとつ。同社は今後も、多くの治療用途を有するイオンチャネル創薬を進め、知的財産のポートフォリオの強化・充実に努めるとしている。
(画像はラクオリア創薬株式会社の公式ホームページより)

ピラゾロピリジン誘導体の米国における特許査定のお知らせ - ラクオリア創薬株式会社
http://www.raqualia.co.jp/