プラセボ群に対する優越性を示す
アステラス製薬株式会社は、2018年2月8日、同社創製の経口JAK阻害剤「ペフィシチニブ」について、2つの第3相試験(RAJ3およびRAJ4試験)の結果を発表した。
両試験は、既存治療で効果不十分な関節リウマチ(RA)患者を対象として実施されたもの。「ペフィシチニブ」は、プラセボ群に対する優越性を示し、主要評価項目を達成している。
RAJ3試験と、RAJ4試験
RAJ3試験は、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)では効果が不十分なRA患者約500名を対象として、日本・韓国・台湾の医療機関において実施された国際共同無作為化プラセボ対照二重盲検試験。DMARDsを併用あるいは非併用時の「ペフィシチニブ」の有効性について、プラセボ群と比較検証が行われた。主要評価項目は、投与12週時における関節リウマチに関する特定の評価項目が20%以上改善された患者の割合(ACR20改善率)。
RAJ4試験は、メトトレキサート(MTX)で効果不十分なRA患者約500名を対象として、日本の医療機関において実施された無作為化プラセボ対照二重盲検試験。MTX併用時の「ペフィシチニブ」の有効性について、プラセボ群と比較検証が行われた。主要評価項目は、投与12週時におけるACR20改善率および投与28週時の関節破壊抑制効果。
新たな安全性シグナルは検出されなかった
RAJ3試験とRAJ4試験において「ペフィシチニブ」は、主要評価項目を達成。また、両試験の安全性の解析結果は、これまでの臨床試験で認められた同剤の安全性プロファイルと一致。新たな安全性シグナルは、検出されなかったという。
今回の結果を受けてアステラス製薬は、日本およびアジアの各国の規制当局と「ペフィシチニブ」申請に向けた協議を進めるとしている。
(画像はアステラス製薬の公式ホームページより)

ペフィシチニブの2つの第3相試験結果のお知らせ - アステラス製薬株式会社
https://www.astellas.com/ja/news/10336