第3相FLAURA試験の結果に基づき指定
アストラゼネカ株式会社は、2018年2月5日、「タグリッソ」が、EGFR変異陽性非小細胞肺がん1次治療薬として厚生労働省より優先審査品目に指定されたと発表した。
「タグリッソ」は、第3世代不可逆的上皮成長因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)。今回の指定は、同疾患患者の1次治療における同剤の有効性および安全性を検討した第3相FLAURA試験の結果に基づき、行われている。
新たな治療薬の登場が期待されていた
非小細胞肺がん(NSCLC)患者のうちEGFR変異陽性の患者は、欧米で10%から15%、アジアでは30%から40%を占める。
同疾患は、既存のEGFR-TKIによる治療に対して、非常に高い感受性を示す。しかし、腫瘍はほとんどの場合において薬剤耐性を生じ、その結果として病勢は進行する。既承認のEGFRチロシンキナーゼ阻害剤「ゲフィチニブ」あるいは「エルロチニブ」による治療を受ける患者では、その約半分において薬剤耐性が発生することが明らかになっている。新たな治療薬の登場が、期待されていた。
1日も早く新たな治療の選択肢を患者に届ける
「タグリッソ」は、EGFR感受性変異およびEGFR T790M耐性変異の両方を阻害するように設計され、中枢神経系(CNS)転移に対する臨床活性も有する薬剤。第3相FLAURA試験において同剤は、「ゲフィチニブ」または「エルロチニブ」投与群と比べ、2倍近く無増悪生存期間を延長。良好な忍容性も示している。
アストラゼネカは今回の指定を受け、1日も早く新たな治療の選択肢を日本の肺がん患者に届けるよう、尽力するとしている。
(画像はアストラゼネカの公式ホームページより)

タグリッソ、EGFR変異陽性非小細胞肺がん1次治療薬として優先審査品目に指定 - アストラゼネカ株式会社
https://www.astrazeneca.co.jp/