優先交渉権を武田薬品に付与する契約を締結
富士フイルム株式会社と武田薬品工業株式会社は、2018年2月8日、iPS細胞由来心筋細胞を用いた再生医療製品の共同事業化に向けた取り組みを開始したと発表した。
両社は、富士フイルムの米国子会社であるCDI社が開発を進めている再生医療製品について、全世界での共同事業化に関する優先交渉権を武田薬品に付与する契約を、同日付で締結している。
富士フイルムと武田薬品
今回開始された取り組みにおいて富士フイルムと武田薬品は、複数のiPS細胞由来心筋細胞の薬効・安全性評価と、実用化に向けたプロセス開発などについて、共同で研究を実施する。
富士フイルムは、世界トップレベルのiPS細胞関連技術や、写真フイルムで培った高度なエンジニアリング技術と保有している。武田薬品は、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)との共同研究(T-CiRA)で培われたiPS細胞に関する専門技術や、医薬品の前臨床・臨床試験に関わる豊富な経験を保有している。
共同研究でおいて両社は、それぞれ持つ強みを融合。心臓疾患患者のために、有効性・安全性に優れた画期的な再生医療製品の普及を目指すとしている。
新規治療オプション提供実現を共に目指す
富士フイルムは、臨床用iPS細胞由来心筋細胞の実用化を武田薬品と共に行えることを喜ぶと共に、エンジニアリング技術の応用を推進することで再生医療の産業化に貢献するとしている。武田薬品は、細胞治療領域において高い細胞製造技術を有する富士フイルムを高く評価し、心臓疾患への新規治療オプション提供実現を共に目指すとしている。
なおこの契約締結に伴って武田薬品は、富士フイルムに対して一時金を支払う。
(画像は武田薬品の公式ホームページより)

富士フイルムと武田薬品 iPS細胞由来心筋細胞を用いた再生医療製品の共同事業化に向けた取り組みを開始 - 武田薬品工業株式会社
http://www.takeda.co.jp/news/2018/20180208_7915.html