尋常性乾癬治療薬として80カ国で承認されている
ノバルティス ファーマ株式会社は、2018年1月29日、IL-17A阻害薬「コセンティクス」について強直性脊椎炎の効能追加の承認申請を行ったと発表した。
「コセンティクス」は、尋常性乾癬に対する治療薬として、80カ国で承認されている薬剤。また、活動性強直性脊椎炎および乾癬性関節炎の治療薬としても、70カ国を超える国々で承認を取得している。
進行すると日常動作が困難になる強直性脊椎炎
強直性脊椎炎は、脊椎や骨盤の慢性炎症性疾患。臨床的な特徴は腰背部痛であり、進行すると脊椎が強直して日常動作が困難になる。
同疾患の薬物治療における第一選択薬は非ステロイド性抗炎症薬となるが、消化管障害や腎機能障害などの副作用により治療を中止せざるを得ない患者も存在する。また生物学的製剤である抗TNF-α製剤も、既存治療で効果不十分な強直性脊椎炎を適応症として承認されているが、効果不十分例や忍容性不良な患者が存在するという問題があった。
新たな治療選択肢になることが期待されている
強直性脊椎炎では、IL-17Aが関連するサイトカイン経路が重要な役割を果たす。そのため、ヒトIL-17Aの生物活性を中和する「コセンティクス」は、同疾患に対し抗炎症効果を発揮し、新たな治療選択肢になることが期待されている。
なお同剤は日本において、尋常性乾癬・関節症性乾癬・膿疱性乾癬の治療薬として承認されている。
(画像はノバルティス ファーマの公式ホームページより)

「コセンティクス」、強直性脊椎炎治療薬として効能追加の承認申請 - ノバルティス ファーマ株式会社
https://www.novartis.co.jp/news/media-releases/prkk20180129