がん残存・再発の早期発見法を検討
オンコセラピー・サイエンス株式会社は、2018年2月1日、同社の連結子会社である株式会社Cancer Precision Medicine(以下「CPM社」)が、IMSグループと共同研究契約を締結したと発表した。
この契約をCPM社と締結したのは、IMSグループである医療法人社団明芳会と医療法人財団明理会、そして株式会社アイル。同研究では、リキッドバイオプシーによる胃がんおよび大腸がんの手術後におけるがん細胞の残存、また再発の早期発見法が検討される。
リキッドを利用して、がんについて調べる
がんは、遺伝子の異常によって引き起こされる疾患。そのため、がん細胞に由来するDNAは、非常に少量ではあるものの血液中や尿中に混入する。この液体すなわちリキッドを利用して、がんについて調べる方法を、リキッドバイオプシーと呼ぶ。
リキッドバイオプシーは、近年におけるシーケンス技術のめざましい進展により実現した。CTなどの画像診断よりも早く、がんの再発を見つけることができる可能性もある。またリキッドバイオプシーは、がん組織採取による合併症リスクも回避が可能。頻回に検出を行うことができるという利点も持つ。
「がんプレシジョン医療」で幅広く提携
CPM社とIMSグループによる今回の共同研究では、シカゴ大学・中村祐輔教授(元・東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター長)と、IMSグループの3医療機関が参加。成果を確認した後、IMSグループ各医療機関では、がん診断のためリキッドバイオプシーが臨床応用される予定だという。
CPM 社とIMSグループは今後も、遺伝子解析のためのクリニカルシーケンスなど「がんプレシジョン医療」について幅広く提携するとしている。
(画像はオンコセラピー・サイエンスの公式ホームページより)

連結子会社におけるIMSグループとの共同研究契約締結のお知らせ - オンコセラピー・サイエンス株式会社
http://www.oncotherapy.co.jp/