米国臨床腫瘍学会消化器がんシンポジウムにて公表
MSD株式会社は、2018年1月26日、抗PD-1抗体「KEYTRUDA (ペムブロリズマブ)」の承認申請に向けた第2相臨床試験KEYNOTE-224のデータが、学会にて公表されたことを明らかにした
この発表は、米メルク社が1月19日に発表したニュースリリースを翻訳したもの。同試験は、治療歴のある進行性肝細胞がん患者を対象として実施された。データ公表は、2018年米国臨床腫瘍学会消化器がんシンポジウムにて行われている。
特に死亡率が高い肝細胞がん
肝細胞がんは、成人においては最も多く見られるタイプの肝臓がん。リスク因子としては、性別・人種・肝炎ウイルス(B型またはC型)の慢性感染・肝硬変・重度のアルコール依存症・肥満などが挙げられる。進行してから診断されることの多い疾患であるため、固形がんの中では特に死亡率が高い。5年生存率は、15パーセント未満とされている。
今回データが公表されたKEYNOTE-224は、「ソラフェニブ」による全身化学療法歴のある進行性肝細胞がん患者を対象として、「KEYTRUDA」単独療法を評価するもの。主要評価項目は全奏効率であり、副次評価項目には奏効期間・病勢コントロール率・無増悪期間・無増悪生存率・全生存率が含まれる。
「KEYTRUDA」の治療可能性を示す試験結果
KEYNOTE-224において「KEYTRUDA」は、16.3%の全奏効率を達成。この結果は、全身化学療法歴のある進行性肝細胞がん患者に対する同剤の治療可能性を示すものであり、メルク社の臨床開発プログラムをさらに進める根拠になるものであると、同社はしている。
なお、日本において「KEYTRUDA」は、根治切除不能な悪性黒色腫などの効能・効果で承認を取得している。
(画像はMSDの公式ホームページより)

KEYTRUDA、進行性肝細胞がん患者を対象としたデータを発表 - MSD株式会社
http://www.msd.co.jp/