英国アストラゼネカ社が1月26日に発表
アストラゼネカ株式会社は、2018年1月30日、慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者を対象として実施された3剤配合剤「PT010」の第3相KRONOS試験について、トップライン結果を発表した。
この発表は、英国アストラゼネカ社が1月26日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。「PT010」は、2剤配合剤との比較において、主要評価項目7項目のうち6項目で有意な呼吸機能改善効果を示したという。
日常的な症状管理が、治療において重要
COPDは、主として喫煙・大気汚染・職業上の曝露と関連する進行性疾患。罹患すると、肺の気流閉塞が誘発され、消耗性の息切れ症状を呈するようになる。
同疾患では、呼吸機能の改善・増悪の減少・息切れなど日常的な症状を管理することが、COPD治療において重要となる。欧州および米国では現在、患者の約25%が吸入ステロイド(ICS)・長時間作用性ムスカリン受容体拮抗薬(LAMA)・長時間作用性β2刺激薬(LABA)の3剤併用療法を処方されているが、投与は複数の吸入器によって行われていた。
主要評価項目7項目について、6項目で改善
「PT010」は、ICS「ブデソニド」・LAMA「グリコピロニウム」・LABA「ホルモテロールフマル酸」の定量3剤配合剤を、1つの吸入器で吸入する3剤配合剤。現在は、アストラゼネカのAerosphere薬剤送達技術を採用して開発が進められている。
KRONOS試験で「PT010」は、1秒量(FEV1)で評価する呼吸機能の主要評価項目7項目について、6項目で改善を示した。また、対照薬を評価する主要評価項目9項目でも、8項目を達成している。
(画像はアストラゼネカの公式ホームページより)

COPDを対象に実施した3剤配合剤PT010のKRONOS試験結果を発表 - アストラゼネカ株式会社
https://www.astrazeneca.co.jp/