ALK/ROS1チロシンキナーゼ阻害剤ロルラチニブを申請
ファイザー株式会社は1月30日、「ALKチロシンキナーゼ阻害剤に抵抗性または不耐容のALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」の効能・効果で、抗悪性腫瘍剤/チロシンキナーゼ阻害剤ロルラチニブの国内における製造販売承認を申請した、と発表した。
国際共同第1・2相試験で臨床的に意義ある有効性を示す
非小細胞肺がん(NSCLC)は、肺がん症例の約85%を占め、約75%が転移後または進行後に肺がんと診断されるが、その時点における5年生存率は5%に過ぎない。
ロルラチニブは、ALK(未分化リンパ腫キナーゼ)阻害剤が効果の無い患者の腫瘍に生じた耐性変異を解明して創製した第3世代のALK/ROS1チロシンキナーゼ阻害剤で、他のALK阻害剤に抵抗性を示す変異腫瘍に対しても効果が期待される化合物である。
ALK融合遺伝子とROS1融合遺伝子の染色体再構成を有する非臨床肺がんモデルにおいて高い活性を示した。
また、国際共同第1・2相試験において、ロルラチニブのALK阻害剤に抵抗性、不耐容のALK陽性NSCLCに対し、臨床的に意義のある有効性と忍容可能な安全性を示したので、国内製造販売承認申請した。
現在、ALK陽性転移性NSCLCに対するファーストライン治療薬として、ロルラチニブをクリゾチニブと比較する非盲検無作為化群間比較試験、第3相CROWN試験(NCT03052608)が進行中である、とのこと。
現時点で、ロルラチニブは、どの規制当局においても、またどのような適応症についても承認を受けていない、という。
(画像はファイザー株式会社のHPより)

ファイザー株式会社のニュースリリース
http://www.pfizer.co.jp/