第3相臨床試験の結果を発表
アステラス製薬株式会社(以下、アステラス製薬)は1月22日、米・Vical Incorported(以下、Vical社)と共同開発中のサイトメガロウイルス(以下、CMV)DNAワクチン「ASP0113」のCMV抗体陽性の造血幹細胞移植患者を対象とした第3相臨床試験の結果を発表した。
CMVは、米国では成人の半数以上が感染すると言われているヘルペスウイルスの1種。普段の生活では、免疫が働き、問題がないものの免疫力の低下と共に再活性化し、最悪の場合、死に至るケースもある。
また、造血幹細胞移植や臓器移植、妊娠中に初回感染した母親から誕生する新生児にリスクが高いことが知られている。
オーファンドラッグ指定の新薬
今回の試験では、「ASP0113」をプラセボ投与群と比較し、その安全性と有効性の評価を目的として実施。造血幹細胞移植後、1年間の全死亡数とCMV感染症の発現率などを評価項目に設定したが、いずれの評価項目においても有意差が認められなかったとしている。
「ASP0113」は、造血幹細胞移植患者を対象としたCMV感染症とそれに伴う合併症を抑制するために開発されたワクチン。
米国ではオーファンドラッグの指定を受けている。アステラス製薬は、2011年にVical社と「ASP0113」の全世界における開発・商業化に関する独占的ライセンス契約を締結している。
(画像はアステラス製薬株式会社HPより)

アステラス製薬株式会社 プレスリリース
https://www.astellas.com/ja/news/10206