バイオ医薬品の開発・製造受託事業をさらに拡大
富士フイルム株式会社は1月18日、バイオ医薬品の開発・製造受託事業をさらに拡大するため、バイオ医薬品生産プロセスの開発・製造受託を行うCDMO拠点の1つ米国テキサス拠点に新たに建設した生産棟を米国現地時間1月17日より稼働させた、と発表した。
高効率・大量生産、高品質な抗体医薬品を提供
バイオ医薬品は、高い効能と少ない副作用が期待できるため、医薬品市場に占める割合は高まり、とりわけ抗体医薬品の市場は拡大している。
製薬企業やバイオベンチャーなどが、優れた技術と設備を有するCDMO(Contract Development & Manufacturing Organization)にバイオ医薬品のプロセス開発や製造を委託するケースが急増し、バイオ医薬品の開発・製造受託市場は年率8%の成長が見込まれている。
富士フイルムは、バイオ医薬品に必要なタンパク質を効率的に産生する高度なバイオテクノロジー、培養・抽出・精製を行うプロセス管理機能を持つ「FUJIFILM Diosynth Biotechnologies(FDB)」を中核とし、バイオ医薬品の開発・製造受託事業を拡大中である。
FDBは、現在、抗体医薬品向けの開発・生産プラットフォーム「Saturn mAb(サターンマブ)プラットフォーム」を活用した開発・製造受託サービスに注力している、とのこと。
新生産棟は、米国FDA(食品医薬品局)が定めた製造管理および品質管理規則「cGMP」に対応し、多品種生産に適した2,000リットルの培養タンクを最大12基まで設置できる。すでに、シングルユース仕様の動物細胞培養タンクを2基導入し、運転を開始した。
一定条件製造技術、品質管理技術、業界最高水準の高生産性細胞作製技術「Apollo」との組み合わせにより、高効率生産と大量生産を実現し、高品質な抗体医薬品を提供する、とのこと。
(画像はプレスリリースより)

富士フイルム株式会社のニュースリリース
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