研究・開発・製造・販売に関するライセンス契約を締結
エーザイ株式会社は、2018年1月19日、同社創製の抗がん剤「E7046」について、中国Adlai Nortye社とのライセンス契約を締結したと発表した。
同剤は、プロスタグランジンE2(PGE2)タイプ4(EP4)受容体の拮抗剤。今回締結された契約は、日本・アジア(中国を除く)以外の地域における同剤の研究・開発・製造・販売に関する独占的権利を、Adlai Nortye社に供与するというもの。
抗腫瘍効果を発揮することが期待されている
「E7046」は、PGE2受容体のサブタイプの一つであるEP4受容体を阻害するという、免疫チェックポイント阻害剤とは異なるメカニズムにより、がん微小環境へ作用する薬剤。
EP4受容体を介したPGE2のシグナルは、免疫細胞の抗腫瘍活性を抑制する可能性が示唆されてきた。同剤は、抗腫瘍効果を発揮することが期待されており、現在は単剤での臨床第1相試験および放射線化学療法との併用での臨床第1b相試験を実施されている。
治療を必要とする患者に1日でも早く貢献
今回「E7046」の権利が供与されることとなったAdlai Nortye社は、がん患者への新規かつ有効な腫瘍免疫療法の探索・開発・商業化に特化した、サイエンスベースのバイオファーマ。がん腫瘍免疫と代謝性疾患の分野におけるポジション確立に成功し、非臨床段階から臨床第3相試験開始段階まで、複数の開発プログラムを進行させている。
エーザイは、複数の腫瘍免疫療法の開発を行っているAdlai Nortye社への「E7046」導出について、相乗性が期待できるものと評価。今後も、同剤の価値最大化を図り、腫瘍免疫治療を必要とする患者に1日でも早く貢献できることを期待しているという。
(画像は写真素材 足成より)

抗がん剤 7046についてAdlai Nortye 社とライセンス契約を締結 - エーザイ株式会社
http://www.eisai.co.jp/news/news201805pdf.pdf