もともと存在する自然な幹細胞
株式会社生命化学インスティテュート(以下、生命化学インスティテュート)は1月15日、同社が開発中のMuse細胞製品「CL2020」の探索的臨床試験を実施することを発表した。
Muse細胞は、2010年に東北大学の研究グループが発見したヒトの様々な細胞に分化することが可能な多能性幹細胞で、静脈内に投与することで、障害部位に集積し、その組織を修復する働きを持つ。
また、間葉系組織内にもともと存在する自然な幹細胞のため、腫瘍化するリスクが少ないのが特徴と言われている。
新たな心筋梗塞治療の新たな選択肢に
生命化学インスティテュートは、このMuse細胞を中心とした再生医療を中心に次世代医療を手がけており、今回の試験は急性心筋梗塞を対象として実施。
岐阜大学医学部付属病院で、急性心筋梗塞の患者に、「CL2020」を単回投与し、その安全性と有効性、また忍容性を確かめるのが目的で行われる予定だ。
また、すでに、実施された動物試験では「CL2020」の投与による心機能の改善効果が認められたとしている。
生命化学インスティテュートは、「CL2020」が心臓組織自体を修復し、心機能を改善する可能性があるとして、今後、心筋梗塞治療の新たな選択肢の1つになるとしている。
(画像は株式会社生命化学インスティテュートHPより)

株式会社生命化学インスティテュート プレスリリース
http://www.lsii.co.jp/pdf/20180115-1.pdf