Affilogic社と共同研究開発契約を締結
武田薬品工業株式会社は、9月21日、Affilogic社による「Nanofitin」技術を活用した中枢神経系疾患治療薬に関する共同研究開発契約を締結したと発表した。
Affilogic社は、「Nanofitin」創出と開発に特化したバイオ医薬品企業。共同研究では、両社がそれぞれの専門性を活かして「Nanofitin」を評価し、最適化が行われるという。
高活性の抗体模倣薬、「Nanofitin」
「Nanofitin」は高活性の抗体模倣薬。生体分子の捕捉・標的・相互作用において、高い親和性および特異性を示す。熱やpHの影響を受けにくく、プロテアーゼに対しても安定的であり、自発的にその活性構造を維持する。
同剤は、抗体・低分子・ナノ粒子といった別の分子との結合が容易であるため、第三者の分子機能を強化することが可能となる。しかしサイズは非常に小さいため、そのような低分子医薬の本質的な特性に対して、僅かな影響しか与え得ないことが問題となっていた。
武田薬品、全世界における販売権を獲得
今回締結された共同研究開発契約に基づき、武田薬品はAffilogic社に対して契約一時金および研究費を支払う。また、追加の研究費用や販売マイルストン、ロイヤリティについても支払う可能性があるとしている。
なお武田薬品は、この共同研究開発から生じたAffilogic社「Nanofitin」を活用した製品について、全世界における販売権を獲得している。

武田薬品とAffilogic社によるNanofitin技術を活用した中枢神経系疾患治療薬に関する共同研究開発契約の締結について
http://www.takeda.co.jp/news/2016/