武田、MGD010について全世界での権利を返還
米国メリーランド州に本社を置くMacroGenics, Inc.(以下「MacroGenics社」)と武田薬品工業株式会社(以下「武田薬品」)は、9月13日、MGD010に関するライセンスおよびオプション契約の終了を発表した。
MacroGenics社と武田薬品は、2014年5月、CD32BおよびCD79Bを同時に標的とする二重特異性分子である、MGD010に関する契約を締結。
契約に基づいて、武田薬品は、予め規定された臨床第1相試験の試験終了後のデータを含むデータパッケージの配信後に、MGD010の全世界のライセンスを取得するオプション権を獲得した。
がん、自己免疫疾患、感染症に対する革新的なモノクローナル抗体をベースとした、新規の治療薬の創製・開発を手がけるバイオ医薬品企業であるMacroGenics社は、本契約終了によって、武田薬品よりMGD010の全世界での権利を返還をされることになる。
今後MacroGenics社は、MGD010について、これまで報告された良好な試験結果に基づき開発を進める予定。
オプション権行使期間中の契約終了決定
武田薬品は、今回オプション権行使期間中に契約終了を決定したことについて、同社が疾患領域の優先順位を再定義したことによるものであり、現在実施中のMGD010の臨床第1相試験に基づくものではないと説明している。
武田薬品の中枢神経系疾患Therapeutic Area UnitのGlobal HeadであるEmiliangelo Ratti氏は、MacroGenics社との提携終了に際して、同社のMGD010の開発プロジェクトにおける役割が終了したとするとともに、次のように述べた。
「B細胞が媒介する自己免疫性・炎症性疾患に苦しむ患者さんに対する新たな治療薬として、MGD010の開発が順調に進捗していくことを願っています」
(画像はプレスリリースより)

武田薬品株式会社 ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp/