最初の被験者に対してワクチン接種
武田薬品工業株式会社は、9月8日、同社の4価弱毒生デング熱ワクチン「TAK-003」についてグローバル臨床第3相試験を開始したと発表した。
同試験は、二重盲検・無作為化・プラセボ対照の臨床第3相試験として実施されるもの。最初の被験者に対するワクチン接種をもって、開始された。
人々を感染から守るため
デング熱は、蚊が媒介するウイルス性疾患であり、最も急速に感染が拡大している感染症。現在、世界総人口の約4割までもがデングウイルスの脅威にさらされており、世界のあらゆる年齢層において年間3億9000万人がデングウイルスに感染し、うち2万人以上が死亡している。
武田薬品は、あらゆる地域でデング熱の危険にさらされている人々を感染から守るために、デング熱ワクチンの開発に取り組んでいる。その取り組みの中で開発されたのが、4価弱毒生デング熱ワクチン「TAK-003」だ。同ワクチンは、4つのワクチンウイルス型全ての遺伝子型の基礎となる、弱毒化された生の2型デングウイルス(DENV-2)バックボーンをベースに構築されている。
緊急性の高い公衆衛生ニーズに対応
「TAK-003」のグローバル臨床第3相試験では、年齢やウイルス感染歴の有無を問わず、4つのデングウイルス血清型のいずれかによる症候性デング熱に対する同ワクチンの有効性が評価される。また、同ワクチンの安全性および免疫原性についても評価を行うという。
武田薬品は今後も、世界で最も緊急性の高い公衆衛生ニーズに対応すべく、パイプラインの充実に努めるとしている。

デング熱ワクチン(TAK-003)のグローバル臨床第3相試験開始について - 武田薬品工業株式会社
http://www.takeda.co.jp/news/