ALSを適応症にエダラボンの承認申請、FDAにより受理
田辺三菱製薬株式会社は8月30日、米国食品医薬品局(以下FDA)により、エダラボン(一般名)の、筋萎縮性側索硬化症(以下ALS)を適応症とする承認申請が受理されたことを発表した。
ALSは原因不明の難病で、主な症状として全身の筋萎縮と筋力低下がみられる進行性の神経変性疾患。
エダラボンは、同社が創製したフリーラジカル消去剤で、2001年4月に厚生労働省より脳梗塞急性期の治療薬とし承認され、日本ではラジカットの製品名で販売されている。
脳虚血に伴って発生するフリーラジカルを消去し、脂質過酸化反応を抑制して虚血領域、またはその周囲の神経細胞を保護する作用を有することから、ALSの病態で上昇し細胞障害性が高いフリーラジカルを消去して無害化すると考えられている。
日本ではエダラボンは、「ALSにおける機能障害の進行抑制」についての治療薬として2015年6月に承認されている。
審査終了目標日は、2017年6月16日
米国FDAは、エダラボンについてALSの治療薬として承認申請を受理し、さらに処方せん薬ユーザーフィー法(Prescription Drug User Fee Act:以下「PDUFA」)に基づく審査終了目標日(PDUFA date)を2017年6月16日に指定した。
今回の承認申請は、日本で行った臨床試験のデータを基にしたもの。承認された場合は、2009年田辺三菱製薬が設立した医薬品販売会社「MT ファーマ アメリカ(MT Pharma America, Inc.)」が米国にて販売する予定としている。
(画像はプレスリリースより)

田辺三菱製薬株式会社 ニュースリリース
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