日本での独占的ライセンス取得
日本たばこ産業株式会社(以下、JT)と、鳥居薬品株式会社(以下、鳥居薬品)は、米国Menlo Therapeutics Inc.(以下、Menlo社)が開発を進めてきたニューロキニン1(以下、NK1)受容体アンタゴニスト(国際一般名:serlopitant)について、日本での独占的開発、商業化権に関するライセンス契約を2016年8月10日に締結したと発表した。
また、今回の契約により、今後日本においてはJTおよび鳥居薬品が共同で本剤の開発を行い、販売については鳥居薬品が行うことになる。
そう痒症治療の経口剤
本剤は、NK-1 受容体を介した痒みの誘発を抑制することにより、そう痒症を改善することが期待される新規経口剤。
そう痒症は、多くの皮膚科学的および全身状態の頻繁な症状だが、その病態生理は十分に理解されていない。そう痒症は、乳頭真皮と表皮内神経ペプチド含有無髄神経線維を介して送信される、皮膚の知覚。
サブスタンスPとその受容体、NK1は、そう痒症の病因に重要であることが前臨床および臨床試験からわかっており、Menlo社が米国で実施した第Ⅱ相臨床試験 において、本剤の抗そう痒効果が確認されている。
serlopitantの歴史
本剤は、メルク社が2005年より、過活動膀胱やアルコール依存症など、様々な治療に向けて研究開発していたが、2012年にMenlo社がメルク社より本剤のライセンスを取得し、そう痒症の治療での研究開発を進めている。

日本たばこ産業株式会社プレスリリース
https://www.jti.co.jp/鳥居薬品株式会社プレスリリース
http://www.torii.co.jp/