血友病Aを予定適応症として開発中
中外製薬株式会社は、7月28日、バイスペシフィック抗体「Emicizumab(ACE910)」の国内臨床試験データを、「世界血友病連盟2016年世界大会」にて発表したことを明らかにした。
「Emicizumab」は、血友病Aを予定適応症として開発中の抗体。今回発表されたのは、現在継続中の国内第1/2相臨床試験における最新データ。
画期的治療薬に指定
「Emicizumab」は、中外製薬とロシュ社が共同で開発しているバイスペシフィック抗体。2015年9月に、米国食品医薬品局(FDA)より画期的治療薬(Breakthrough Therapy)の指定を受けている。
同剤は現在、青年/成人および小児のインヒビター保有患者を対象とする第3相国際共同治験が、それぞれ実施中。また本年中には、インヒビター非保有患者を対象とする第3相国際共同治験および4週1回投与の第3相国際共同治験も開始する予定となっている。
良好な忍容性と有効性を確認
今回データが発表された国内第1/2相臨床試験は、A血液凝固第8因子に対するインヒビター保有/非保有の日本人の血友病A患者を対象として、「Emicizumab」の安全性および出血抑制を目的とした予防投与の有効性について探索的な検討を行うもの。
最新データの解析の結果、同剤は良好な忍容性と有効性が確認されたという。

Emicizumab、血友病Aに持続的な効果を発揮-国内第1/2相臨床試験最新データをWFH2016で発表- - 中外製薬株式会社
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