ファンペップの抗菌ペプチド「キュアペプチン」
森下仁丹株式会社は、7月29日、株式会社ファンペップと共に抗菌ペプチド「キュアペプチン」を配合した創傷被覆材の商品化に関する覚書を締結したと発表した。
ファンペップは、大阪大学発のベンチャー企業。「キュアペプチン」は、阪大における基礎研究を基に見出され、ファンペップが知的財産権を保有している抗菌活性を有する合成ペプチドの新素材。
皮膚組織への悪影響が少ない抗菌ペプチド
「キュアペプチン」は、天然型アミノ酸で構成される合成の抗菌ペプチド。細菌や真菌などに対して幅広抗菌スペクトルを有し、大腸菌・緑膿菌・アクネ菌・黒カビ・歯周病菌などに対しても少量で効果を発揮する。
また、多剤耐性アシネトバクターなど薬剤耐性菌にも野生型と同等の抗菌作用を発揮し、かつ薬剤耐性菌へと変異させるリスクが少ない。加えて、少量で効果を発揮することができるために安全性が高く、皮膚組織への悪影響が少ないことも特徴となっている。
感染防止に注意が必要な湿潤環境
褥瘡といった難治性創傷の治療では、創傷を適切な湿潤環境に保持して創傷治癒力を高める創傷被覆材が普及している。しかし一方、湿潤環境においては細菌が増殖する可能性があり、感染防止に注意が必要となる。
このような背景から森下仁丹は、抗菌ペプチド「キュアペプチン」を配合した創傷被覆材の開発に至ったとしている。

ファンペップの新規素材抗菌ペプチド「キュアペプチン」を配合した創傷被覆材の商品化について覚書を締結 - 森下仁丹株式会社
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